Happy New Year!! 〜英日Ver.〜





「あら、イギリスさん珍しいですね。」

「も、もうすぐ新年だからどうしてるかと思ってその、俺はけしてお前のためにきたんじゃn・・・」

「はいはいもういいですよ早く入ってください寒いんです。」

「・・・はい。」

いきなり玄関口で手痛い一撃。でもそんなことでめげてはられないアーサー・カークランドは23独身です。
歩いて入る日本の家はもう暗い。そう、日本の家はイギリスの家より9時間早く時が進む。

「も、もうすぐ新年だな。」

「そうですね。あと一分くらいですね。そういえば、時差ぼけとか大丈夫なんですか?」

「俺の家はまだ昼の時間だから、大丈夫だ(明日の仕事が辛いだけだよ:泣)」

「ちっ・・・。」

「え、今なんかちょ、嫌な効果音がした気がしたんだけどこれちょ、」

「気のせいですよ、はい、気のせいです。」

通された奥の間は綺麗に片付けられていた。
机の上に豪華な料理。おせちといって新年になってから食べるのだと教えられた。
日本は畳の上に座る。イギリスは迷ったあげくにその隣に座った。
パンチは来ない。よし、俺、まだいける。

「も、もうそろそろだな!」

「そうしてそんな新年にこだわるんですか。子どもじゃあるまいし。」

「いや、その、うん、なんだ、その。」

「なんかろくでもなさそうなんでもういいです。」

「いや、その聞いてほしいかもしれなくもない。」

「どちらですか。」

「いや、その、っていうかもう時間がないだろ!!」

「あ、そうですね。」


さぁ、始めよう、カウントダウン!外はしんと静まり、この部屋だけにみなぎる活気。
ひらひら雪は白の花吹雪。

「日本!!」

「え、ちょ、まってください・・・!え、」


カチリ。


ちゅ、




0時ぴったり新年ちょうどの室内に、イギリスと日本がふたりきり。
時計の針が0時をさした、そのときに、

イギリスは日本にキスをした!



・・・ただし頬に。



「あ、ああぁぁくぁあああ!!!最後の最後で勇気が!!」

「・・・一体、なんなんですか、貴方。」

「アメリカのところでは、新年ちょうどに恋人同士はキスするらしい。」

「・・・そんな馬鹿な真似しなくても。」

「いや、結構有意義だと・・・あ、日本!」

「・・・馬鹿らしい。」

「・・・せめて、口にしてれば・・・。」

「状況変わりませんけどね。」


それでも、日本は呟いて時計を見る。ただ今の時刻は0時4分。
あぁそうイギリスの家が新年を迎えるまでまだ9時間もあるのだから、そう!

「・・・しきりなおすのも、アリだと私は思ってます。」

「・・・へ?」

「イギリスさん、貴方の家はまだ新年じゃないのでしょう?」

日本の言葉にイギリスちょっと顔をあげ、涙に濡れた頬をそのままに泣き笑い!
そのまま笑ってこういった。

「お、お前がそこまでいうなら!」

「いや、そこまで言ってませんけど。」

それでも日本の顔はもう笑顔になっていたから、イギリスはその手を取って立ち上がる。
そう、夜はまだまだこれから新年もきっとこれから!
あぁでも一応言っておかなくては。さぁ、みなさんご一緒に!


「「あけましておめでとうございます!」」