目を覚ましたら、ドイツがいた。
いや、ドイツの家に押しかけてシエスタしてたんだから、居て当たり前なんだけ
ど。
差し込む光は少し傾き、昼下がりのけだるい空気。
「どいつ…」
「なんだ?」
ドイツは窓際に座って仕事をしていた。
きらきら光る、きんいろがきれい。
「…すきだって、さっきいわなかった?」
「…いうわけないだろう」
「あ、うんーそだよね!!」
振り向いてちょっと睨まれたから、首をすくめて反省。
ドイツがまた前を向いて、俺は空を見上げて
「俺はすきなんだけどなぁ」
ドイツのこと。
呟いたらドイツの手が一瞬止まって、それを見た俺はなんだか幸せになって見上げた空は春
の色。
一拍おいて、なんだか凄いスピードでまた手を動かしだしたドイツのほっぺたが少し赤くなっ
ていたから、俺は笑ってまたシーツをかぶる。
「おい、もうシエスタの時間は終わりだ。」
外からドイツの声がしたけどドイツの赤くなった顔見ちゃったもんね。
こわくないから、もう少し無視をきめこんで。
そしたらドイツが俺のところにきてくれるよ。
ゆっくり目をとじてみた。
きらきらきんいろの光の洪水の残像。
ドイツの髪の色の残像。
あぁ、しあわせだ、な。
ドイツが立ち上がる音がした。
ほら、ゆめのつづきがやってくる。